うちの子、どうして一生懸命になれないのかしら…。
小中学生の親御さんのなかには、お子さんがなかなか頑張れない・一生懸命になれない…そんなお悩みを持たれている方もいらっしゃるかと思います。
何事についても一生懸命頑張れる子供と、頑張れない子供っていますよね。
その違いって何なのでしょうか?
今回は、子どもが何事に対しても一生懸命になれる・頑張れるかどうかの大切な話について、塾講師として25年子どもたちに寄り添ってきた私の経験と、長男の育児を通じての考察で紹介したいと思います。
様々な角度から話をしてまいりますので、少々長い文章となっております。それだけじっくり読んでいただきたいのですが、結論や対処法を知りたいという方は、目次からその箇所へジャンプしてお読みください。
おしりたんていのダンスに一生懸命の4歳の長男
まずは4歳の長男の一生懸命ダンス動画をご覧ください。
子どもに大人気のアニメ『おしりたんてい』のオープニング曲に合わせて、家にある風呂敷をマント代わりにして踊っています。
リズムに合わせて一生懸命に踊っています。
誰が教えたわけでもなく、勝手に踊るようになっていました。
このほかにも長男は、走るときも全速力、ゲームもやれば没頭(こればかりは褒められたものではありませんが)、知育玩具のレゴブロックやLaQ(ラキュー)なども超真剣と
やると思ったことは全力で頑張ってやれるところがあります。
【追記】2021年4月
最近のトレンドはこちら。
【追記】2022年5月
ワンダーボックスという通信教材にはまっています。
ゲームもクリアするまであきらめません(こればかりはやりすぎ注意です)。
結論!頑張れる子になるには幼少期の体験が肝!
上記の長男の例はすべて幼少期の行動です。
ズバリ結論を言ってしまうと、子どもが頑張れる子かどうかの違いは、こういった幼少期のときの子どもの活動に起因すると言えます。
一生懸命頑張れることの源泉について、塾講師として保護者の方々とたくさんお話をしたり、自分なりに書物を紐解いて調べていくなかで、私はこの結論に至りました。
『モンテッソーリ教育』について書かれた『お母さんの敏感期』~相良敦子著~によれば、
この全力で動くという活動は、三歳から七歳までの子どもによく見られるそうです。
詳しくは、私の育児観の中心となっている本『お母さんの敏感期』を参考にしてください。
この時期の子どもは、からだ全体の筋肉を動かして、大きな動き方の筋肉調整をしています。
そしてそういった大きな動きが自由にできるようになると、急に自信がついて態度が堂々としてきます。
その後、より高度な運動をするための環境を整えてあげると、一生懸命に努力をします。
体がいろいろと自由に動かせるということを、文字通り体全体で体感して、
その喜びが一生懸命さ・頑張れる力になっているのでしょう。
そしてここがとても大切なのですが、
この、からだを100%使って、全力で努力をすることに労力を惜しまないのは、一生に一度、この3歳から7歳までの時期だけだそうです。
しかも、この時期に100%の力を出し切る全力投球の経験をした子どもは、小学生以後、何事にも力を出し切ることができるそうです。
逆に、この時期に100%の力を出し切った経験をしなかった子どもは、小学生以上になってから、最後までとことん努力するという粘り強さに欠けてしまうそうです。
確かに小中学生を教えていると、最後まで一生懸命頑張って、粘って努力できる子と、頑張ることができずにすぐにあきらめてしまったり弱音を吐いてしまったりする子の2パターンあるように思います。
そして、一生懸命頑張って粘れる子というのは、勉強だけではなく部活動にも積極的だと感じられるケースが多いです。
この違いのルーツが、幼児期にあるというのは、育児をするうえでとても大事な情報だと思いました。
うちの子はもう中学生なんだけど…
一生懸命頑張れる子どもの育てるカギは幼少期だと結論を書きましたが、そうすると、幼少期をすぎて小学生や中学生になってしまっている我が子はどうしようもないの?と思われる親御さんのいらっしゃいますよね。
これに関しては、塾講師の経験からアドバイスをするならば、『今現在お子さんが夢中になれることを何かひとつでも持たせることと、それを十分やれる環境を整えてあげること』だと思います。
考えてみていただきたいのですが、子どもが学生という立場・身分で人生を歩むのは22歳まで(院生ですともう少し続きますが)です。そしてその先就職したり起業したりなどして働いていく人生は40年以上続きます。
働くというのは、「にんべん」に「うごく」という漢字の構成でできていますので、言い換えれば『人のために動くこと』と言えます。人のために動いて、人を幸せにしたり世の中に貢献したりすることで生きていくことが働くことです。そして幸せに働くということは、『自分が夢中になれることを通じて働くこと』であるように私は思います。
子どもが一生懸命になれるものを見つける・支援するというのは、子どもが夢中になれる働き方を見つけることにつながっていると私は思います。ですので、幼少期ではなく小中学生になったお子さんをお持ちの親御さんには、そういう意味でも『お子さんが夢中になれることを見つけるサポート』をしていただきたいと思います。
一生懸命頑張れる環境を整えてあげることが必要
3歳から7歳のお子さんをお持ちの親御さん達にはぜひやってほしいことがあります。
それは、『子どもが一生懸命頑張れる環境を提供してあげること』です。
ひと昔前までは、
住んでいる家のまわりには野原があって、駆けずり回って遊んだり
近くに流れている川で探検をしたり、森の中でかくれんぼしたり木登りしたり
勝手に一生懸命頑張れる環境が提供されていた時代だったと思います。
しかし現代のように、子ども達のまわりの自然が少なくなっていたり、
また公園でもボール遊びの禁止がルールに盛り込まれていたりしていて
子どもが勝手に一生懸命に頑張れる環境はなくなってきているといえます。
だからこそ、親がそういった環境を提供してあげることが重要になってきます。
先ほども書きましたが長男はダンスばかりでなく、走ることも大好きで、
先日も公園に行き、端から端までひたすら走り続けるというのを15往復以上していました。
(私もそれに付き合わされたので、クタクタでした)
ただ、こんなにシンプルなことでも、子どもは一生懸命を惜しまず頑張り、しかも楽しむのです。
これはこの時期にしかない彼ら特有のものであるのならば、この時期を見逃してはいけませんよね。
この一生懸命頑張れる環境を提供してあげることに関して、『学び』という側面においては、長男が今ハマっている通信教材のワンダーボックスをおすすめします。
ワンダーボックスに関する記事を改めてご覧になりたい方はこちらからどうぞ。
やりたいことを見つけたり、それに没頭する経験を積ませるには、知的わくわくを引き出せる教材であるワンダーボックスが最適だと思います。学習塾講師経験を踏まえて申し上げると、10歳くらいまでにそういった芽を一つでも伸ばしておいてほしいと思います。中学生になると、そういう芽を育てるのはそんなに簡単ではなくなってくるので、もし今4歳から10歳くらいのお子さんをお持ちの方は、ぜひご検討されるとよいかと思います。
【追記】なぜこの時期の子どもは一生懸命頑張れるのか
記事を読み返していて、ふと思ったので書き加えます。
そもそもなぜこの時期の子どもは、一生懸命頑張れるのでしょうか?
5歳になる長男の今までのことを考えていたら、答えはシンプルでした。
それは、
という事実だと思います。
ある程度の年齢になってきて経験を積んでいくと、何かの物事を「やる」「やらない」に対して、メリット&デメリットを考え、デメリットが多いとやらなくなるように感じ、実際にやらなくなる、という思考プロセスが生まれると思うのですが、幼少期の子どもはそうではないのです。
ただひたすら得を求めて動く = 一生懸命頑張る
よくよく考えると、
彼らは『頑張れる(~できる)』のではなく、むしろ勝手に『頑張りたがっている(~したい)』のかもしれません。
だから、損得勘定がまだ働かない幼少期というのは、この『頑張りたがる』性質をうまく利用することが大事なのかもしれません。さらに幼少期に限らずとも、やはり何かを『頑張れる』という行為は、そのうちに『頑張りたい』が秘められているように思うので、ひたすら『~したい』の源泉を探すことが、一生懸命になる・頑張れるを促す最善策であるように思います。
この点を応用した長男の成功例がストライダーであるように思います。
その記事がこちら。
子育てに必要な情報を取りに行くことの重要性
このように、物事に全力で一生懸命頑張れる力のルーツは、幼児期の環境や経験にあると私は思います。
しかしこれは、普通に生活しているなかでは得られない情報です。
私も、育児についての本を読んでいくなかでたまたま知ったという感じです。
ただ、もし知らなかったら…と思うと、少しゾッとするほどです。
私は、育児には『知っていたことで非常に有益だったこと』というのが数多くあるように思います。
しかもその効果の期間が限定されていて、その時期を過ぎると効果がなくなるようなこともあります。
子どもの視力についてもそうです。くわしくは『子どもの遠視についての大切な話①』の記事をご覧ください。
ですから親の役割のひとつとして、子育てに関する情報を積極的に集め実践していくことはとても重要であると思います。特に就学前までの育児情報は大切だと感じます。
これは小中学生と20年以上関わってきた自分だからこそ、特にそう感じますし、強く伝えたいことです。
就学後、学校が始まって、子どもに成績がつけられるようになると慌てる親御さんがよく見られますが、それではある意味遅かったという場面も、実際にあると思います。
目の前の子どもの可能性を広げられる一番のカギは、やはり親であるように思います。
私も試行錯誤しながらですが、
長男が全力投球し、一生懸命頑張り続けられるよう、これからも環境を整えてあげたいと思います。
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