ホーム»育児»情報共有» 子供の叱り方について事例を交えて紹介します
a

子供の叱り方について事例を交えて紹介します

情報共有
スポンサーリンク
スポンサーリンク

皆さんは子供を叱るとき、どのようにしていますか?

あまりしたくはありませんが、時に子供を叱らなければいけないことってありますよね。

叱ること自体エネルギーがいりますし、叱られた子供はあまりいい気分になりませんから、叱り方には注意が必要だと思いますし、叱ったからには、それがしっかり子供に届いていなければ意味がありません

では、子供に伝わる叱り方とはどういったものなのか、

ここでは、私の塾講師時代に実際にあったエピソードも添えてご紹介します。

この記事を読めば、子供を叱る目的や、叱る際のスタンスが分かると思います。

叱る目的を確認

まず、叱るという行為の目的は何でしょうか。

私は、叱る目的は

悪い行動を断絶させること

だと考えます。

これは、『褒める』目的の真逆です。

褒めることについての記事はこちらをどうぞ。

頑張った行為そのものを褒める『ナイスファイト!』の紹介
子どもの頑張りについてどういう声かけをするといいのか。可能ならば子どものやる気を維持・もしくは向上させるような働きかけをしたいですよね。今回は、長年塾講師をしてきた私が活用していた『ナイスファイト!』の声かけの実例を紹介します。

叱る目的は、子供が行っている良くない行動を止めることですから、

叱ったあとその良くない行動が継続しているのでは意味がありません。

学習塾講師時代、私はこの目的に沿うようにして、子供達を叱るようにしておりました。

「叱る」と「怒る」の違いを明確にする

よく、「叱る」と「怒る」を同じ行為として捉えているケースがあります。

先生でも、子供のした良くない行為に対して

『しっかり怒っておいた』

などと発言したりするケースもあります。

ただ、「叱る」と「怒る」は全く別の行為ですので、確認したいと思います。

「怒る」とは

目的もなく自分の感情を相手にぶつけること
です。
怒る行為は叱る行為とは全く異なります。
この点は子供を注意する際に、改めて確認しておきたいところです。

私の叱り方について事例を交えて紹介

では、私が塾講師時代にどのようにして子供を叱ってきたのか、事例を交えて紹介します。

ここでは、ちょっとした日常的な叱り方ではなく、少し大きな出来事を例に挙げて書きます。

 

あるとき、中学1年生の男子が、塾の休み時間中に友達とスーパーボールを使ってキャッチボールのようなことをしていました。そしてキャッチボールのやりとりの延長線上で、廊下の蛍光灯を割ってしまうという事件がありました。

私はまずその事件によってけが人などがいないかを確認しました。幸い誰も割れた蛍光灯の近くにはおらず、けが人はいませんでした。

そのあと、蛍光灯を割ってしまった男子生徒と一緒に蛍光灯の破片を拾い集め、男子生徒には授業後残るように伝え、そのまま授業に臨みました。

授業後、蛍光灯を割った男子生徒を教室に残し、話をすることにしました。

教室に入ったとき、その男子生徒は気まずそうな表情をしていました。

私は次のような感じで、その男子生徒を叱りました。

「誰もけが人が出なくてよかったな。蛍光灯を割ってしまったことについて、今さら何を言ってもしょうがない。」

「人ってさ、自分が100%悪いことをしたってちゃんと自覚していたとしても、叱られることっていやだと思うんだ。だから今回のことについてもうごちゃごちゃ言わない。ただ、今後の君の行動の結果によって、今日の出来事の意味を考えることにするから。おうちの方には今日のことはご連絡する。ただ、一切叱らないでくださいと伝える。以上だよ。帰っていいよ。」

これだけ話してその男子生徒を帰宅させました。

その後、この蛍光灯事件については特に触れず、この男子生徒と普段通りのコミュニケーションをとっておりました。もちろんその後この男子生徒は、蛍光灯を割ってしまうようなことは起こさず、いわば「叱る目的」は果たしたかと思います。

さて、この男子生徒が中3になり、志望校を決定し受験準備をするころに、蛍光灯事件での叱ったことにもう一つの意味を持たせることになりました。

進路面談でその生徒と将来の夢などについてヒアリングしていたとき、その生徒が将来の夢を「英語の先生」と言ってきました。

私がその理由を聞くと、その生徒は次のように言いました。

「僕は中1のとき、塾の蛍光灯を割ってしまいました。それで授業後残るように先生に言われて、そのとき、先生にすごく怒られるんだろうなと思ってました。でも先生は全く僕を怒らず、『お前の今後の行動で、今日の出来事を評価する』とだけ言いました。僕は絶対に叱られると思っていたので、とてもホッとしたし、そのとき、先生みたいになりたいと思いました」

あの日私が彼を叱った方法は、間違ってなかったなと改めて実感した瞬間でした。

子供にどれだけメッセージが届くかが大事

叱り方に関しては、私は基本的にこのスタンスで行ってきました。

部下や同僚には、生徒の叱り方に関しては、上記のようなエピソードも伝えつつ、「怒る」こととの違いや目的を明確にしてアドバイスしてきました。

「子供を叱るなら、叱ったその子供が塾を終えて家に帰り、ご飯を食べてお風呂に入って、その湯船に浸かっているときに『確かに先生の言うとおりだ。自分が悪かったな…』と自省するくらいの状況になるように叱るようにしよう。これ、簡単じゃないと思うよ。」

といった話をよく部下や同僚にはしていました。

物事の改善の第一歩は『自覚』 叱る行為はこの自覚を促すこと

私は、人が何か良くないことをしたときに、それを改善できるかどうかの第一歩は、それについて本人が『自覚があるかどうか』だと思っています。もし本人の自覚がなければ、どれだけ周りが叱っても意味がありません。当の本人はその行為の意味を自分で認識できていませんから。ですので、もし自覚がない場合は、まずはしっかりその行為の意味を自覚させることからスタートしなければなりません。この場合の叱る行為は、自覚を促すものでなければ意味がないと思います。

ただ、子供達で言うならば、ほとんどがこの自覚を伴っていると思います。

つまり、本人はその行為を良くないことだったと分かっているのです。

ならば、あとはその行為を行わないようにするために叱ればいいわけなので、その目的に沿って叱り方を考えて実行することが大事だと思います。

私は、自分自身の子ども達への叱り方には、「信頼」を付け足すことで、より自省を促す効果を高めているのではないかと思っています。

 

いかがだったでしょうか。

子供を叱る目的をふまえ、その子供の良くない行動を断絶させるために、効果的に叱るようにしていきたいですね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました