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子供に思考力を育成するための方法を紹介します

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子供の学力を高める際に切っても切れないものといえば「思考力」ですね。

「思考力」は学習指導要領や入試で必要な力としても頻繁に出てくるキーワードですから、学ぶ立場の人間にとっては不可欠な力だといえますし、日々の学習では、この思考力の育成が大きなテーマになっていると思います。

では、子供の思考力を育成するためにはどのようにすればいいのか。

ここでは、特に日常生活の一コマの工夫によって思考力の育成ができることを紹介したいと思います。

この記事を読めば、子供の思考力の育成方法として、日常生活で心がけるべきことが何であるのかが分かると思います。

思考力とは何か

まず思考力とは何か。

私は端的に思考力を次のように考えています。

2×3=□を答える力(かけ算九九の単なる暗記で答えられる)→×思考力
2×□=6の□を答える力(2に何をかけると6になるのかを考える)→思考力
このように、2×3=6という簡単なかけ算を使って思考力についてよく生徒に説明したりしていました。
2×□=6のように、何を問われているのかをまず把握し、どうしたらその問いに対する答えを導き出せるのかを考えるようなものが、思考力であるかと思います。

子ども達が抱えている課題について

では次に、この思考力を取り巻く問題について。

長年学習塾講師をしてきた私が思う、今の子ども達の課題は、思考力の有無というよりは、考えることをすぐにストップしてしまう傾向が強いということです。

学習において、少し分かりにくい問題があったり、また問題の前提となるルール説明があったりすると、深く考える前に思考をストップしてしまうことがあります。

演習問題などでいうのならば、選択問題は解く(選択するだけなので)けれど、記述問題だと分かった瞬間に解かずに飛ばす、というような状況もよく見られました。

『何これ、意味わかんねー』

『マジ意味プーだし』

『は?どういうこと?』

小中学生のお子様からこんな言葉が発言されているときは、まさに考えることをストップしている証拠です。

これでは、思考力が育成されることはありません。

子供の思考力を育成する方法

上記のような課題が子ども達に多く見られますので、子どもの思考力を育成するためには、まずは『思考する状況』を作らなければなりません

この課題をふまえて、日常生活のなかで、子どもの思考力の育成のための工夫を紹介しようと思います。

①楽しかった出来事の延長線上の質問を子供にして思考力を育成する

子供の思考力の育成として、まず私が活用している方法が、その日あった楽しかった出来事をベースにして、それについての質問をする方法です。

我が家には来月3歳になる次男がいるのですが、次男の思考力育成のためにこの方法をよく使っています。

たとえば、公園に行って、その公園にライオンやワニやカメのオブジェがあり、そのオブジェで子供が遊んでいたならば、その日の夕食時や就寝時に次のような質問をします。

『今日公園行ったよね。そこにいろんな動物がいたけど、1匹いたかな?2匹いたかな?3匹いたかな?』

『ライオンとワニとカメがいたよね。じゃあ、ライオンは何色だったかな?』

『ライオンは黄色で、ワニは茶色だったけど、カメは何色だったかな?』

 

また、自宅の庭で遊んでいたときに、テントウ虫が飛んできて次男が喜んだときがあったので、その日の夜寝るときに

『今日お庭で遊んでたら、小さな虫が飛んできてたよね。何の虫だったっけ?』

このような感じで、楽しかった出来事をベースにして質問することで、子どもの思考する時間を作っています。

②学校の授業の延長線上の質問で子供の思考力を育成する

こちらは今年小学校に入学した長男によくすることです。

例えば、今長男は学校で算数の引き算を習って、その文章問題をやっているのですが、その文章問題を少しコミカルにして質問したりします。

実際の学校の文章問題は

『リンゴが5つありました。4つ食べました。残りはいくつ?』

というような感じですが、これをアレンジして

『友達のたろう君がうちにリンゴを5つ届けてくれるそうです。たろう君は自転車でうちに向かうのですが、途中でころんでしまい、リンゴを4つ落としてダメにしてしまいました。たろう君はいくつうちにリンゴを届けられますか?』

というようにして質問します。たろう君というところは、実際の長男の友達の名前に変えて行います。

我が家ではこの少々コミカルなパターンの算数の文章問題が長男のお気に入りで、これは1年ほど前に、引き算を教えた段階でよく話していました。私が何問か問題を出しているうちに、今度は長男が自分で問題を出してきたりしますので、本人も楽しみながら思考力育成にうまく乗っかってくれている様子です。

③絵本の読み聞かせで子供の思考力を育成する

次男には絵本の読み聞かせにおいても、思考力を育成しています。

絵本の読み聞かせは、ストーリーとそれに紐づく絵が描かれているので、様々な質問をして子供の思考力育成をサポートできると思います。

・ストーリーをより深く理解させるために絵で描かれている登場人物について触れる。

・初めての絵本の場合は、ページをめくる前に、どういう展開になるのか予想を聞いてみる。(子どもの返答が「分からない」でも全く影響はないです。この『フリ』が今後の読み聞かせに活きます)

・何度も読み聞かせをせがむ子供の特性をふまえ、何度目かの読み聞かせの際は、ストーリー展開を質問しながら(このあと、ウサギさんはどうしたっけ?など)読み進める。

読み聞かせについては、こちらの記事で、実際の動画付きで紹介しておりますので、ぜひご覧ください。

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本人が嫌がったら無理にやらないのもポイント

この思考力育成に関しては、大きな目的が

『脱思考ストップ』になりますので、

本人が嫌がったら無理やりやらないことがポイントです。

このスタンスは、以前に書いた記事でも紹介しておりますので、こちらもご覧ください。

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思考力育成のポイントは思考するエンジンを育てること

以上が今回の紹介となります。

私は、子供の思考力育成で一番のポイントは、『思考するエンジンを育てること』だと思っています。

日々のコミュニケーションをひと工夫して、子供が嫌にならない程度に思考力を働かせる質問をして、子供の思考する状況を習慣化させるといいと思っています。

学校の勉強においては、思考するだけではなく、思考し続けること、角度を変えて思考しなおすことなど、思考する力は集中力や持続力も大きく連動していると思いますので、まず大前提として、思考するエンジンを常にオンにできる環境を作ることが不可欠です。

ですので、ご家庭での日常会話のなかに、子供が思考する・思考し続けるような質問を加えて、それを習慣化させていくと、非常に有効だと思います。

余談ですが、長男はよくテレビや本に『突っ込み』を入れます。これはこちらから教えたわけではないのですが、長男なりに見聞きして感じた違和感を『突っ込み』という形で表現しているかと思うのですが、これも思考した結果のリアクションになるかと思います。きちんと状況を把握するために思考していなければ、違和感を感じたりできませんので、『突っ込み』は実は頭を使っている行為だと思っています。ですので、私は長男の『突っ込み』をあたたかく見守っています。

このような子供の行動のなかにも、思考力が発揮されていると感じる場面はほかにもあると思います。それを親である私達がうまく拾い上げ、良いものは習慣化させていくことで、学校の学習以外でも思考力育成のサポートはできるのではないでしょうか。

ぜひ、参考になさってください。

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