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子供がきちんと漢字で名前を書くようになるまでの指導例を紹介

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小学生のお子さんをお持ちの親御さんへ、お子さんはきちんとテストに漢字で名前をしっかり書けていますか

長年学習塾で講師経験をしていた私の見解をいうならば、小学生に関しては、

学力≒書く力
だと思っています。

学力を問う試験がほとんどのケースで筆記試験ですから、正しい答えを正しい文字できちんと書ける必要があるかと思いますので、そういった意味でも学力をつけるうえで書く力は不可欠になります。

また、ひと昔前に比べると、物が便利になって、子供が手先を使うことが少なくなり、その結果筆圧が弱い子ども達も多くなっています。

これらのことを踏まえ、学力≒書く力だと思います。テスト結果等を見ても、この傾向は言えます。

ただ、子供達はその重要性を理解しているかどうかというと、そうでもない様子です。例えば、小テストやきちんとしたテストで書く名前に関しても

・苗字しか書かない

・漢字ではなく、すべてひらがなで書いてしまう

・苗字しか書かずにしかもひらがな

などといったケースも多くみられます。

ということで、ここでは、子供がきちんと名前を漢字で書くようになるまでの、私の取り組みについて紹介しようと思います。

漢字テスト 準備はするけれど、名前は…

私が子ども達の名前を漢字で書かせるようにするための方法は、『漢字テスト』を活用して行います。

学校や多くの塾では、毎回漢字テストを実施していることがあるかと思うのですが、この『毎回行う』という点に着目して、氏名をきちんと漢字で書くように指導していきます。

苗字のみひらがなで名前を書いている生徒へのアプローチ

まずはこの、苗字のみしか書いておらず、さらにひらがなで書いている生徒へのアプローチです。漢字テストの名前がこのような形になっている生徒には、漢字テストの採点で得点を書いたあと、名前のところに線を引き『フルネームで書こう』とメッセージを添えます。そしてそのまま生徒に返します。特にそのコメントについて改めて生徒に伝えることはありません。テストを返却された生徒は、私のこのメッセージを一読し、机にしまったりカバンにしまったりします。ただ、しっかりメッセージは伝わります。これが第一段階です。

フルネームですべてひらがなで名前を書いている生徒へ

次に、この生徒が、フルネームで名前を書くようになったとします(多くのケースで実際にそうなります)。ただ、まだすべてひらがなの状態です。

この状態の場合は、漢字テストを採点し、名前のところに線を引き『フルネームで書けてGOODだね。あとは漢字で書くようにしよう』とコメントをして返します。

ちなみに私は、漢字テストで満点の場合はVERY GOOD、高得点の場合はGOODとメッセージを添えていますので、GOODの意味は生徒達は分かります。

1と2を経て、フルネームで漢字で名前を書いたとき

上記のようなプロセスを経て、フルネームできちんと漢字を使って名前を書くようになります。

このときが極めて重要なポイントです。

いつものように漢字テストを採点し、得点を記入したあとに、名前のところに線を引き、漢字で書かれたフルネームを花マルします。そして『全部漢字で名前が書けていてすばらしい!VERY GOOD!』とめちゃくちゃ褒めコメントを書きます。そして生徒に返却します。

ちなみにここで褒めるのは、褒める目的があるからです。

褒めることについての記事はこちらにありますので、よければご覧ください。

頑張った行為そのものを褒める『ナイスファイト!』の紹介
子どもの頑張りについてどういう声かけをするといいのか。可能ならば子どものやる気を維持・もしくは向上させるような働きかけをしたいですよね。今回は、長年塾講師をしてきた私が活用していた『ナイスファイト!』の声かけの実例を紹介します。

生徒の名前に対する意識の成長が垣間見れる瞬間がある

このようなプロセスを経て、子供が漢字でフルネームを書くようになるのですが、子供の成長はこれで終わりではありません。

上記のようなプロセスで名前を漢字で書くようになった生徒の実際の出来事を紹介します。

ある日、いつものように漢字テストをします。

その生徒は、漢字テストのはじめの合図と同時に、名前を漢字でフルネームで書いて漢字テストに臨みます。ここまでは想定内です。

そして漢字テストの時間が残り1分になったときに、『あと1分』と私が言ったときに、その出来事は起こりました。

私の残り1分の声かけを聞いたあと、その生徒はすでに書いてあった名前を消しゴムで消して、もう一度ていねいに漢字でフルネームを書き直したのです。

この光景を見たときに、私は感動しました。

生徒が名前を丁寧にフルネームで、漢字で書く技術を身につけた瞬間でした。

名前を丁寧に書けるようになるとは

このような感じで、私は子供達がフルネーム漢字で書けるように指導していきます。

保護者様との面談においても、この『名前を丁寧に漢字で書くことの重要性』についてはよく話します。

考えてみれば、おそらく自分の名前とは、人生において一番たくさん書く熟語であるように思います。その一回一回の名前を書く機会が、毎回きちんとできている人間と、そうでない人間とでは、大きな差が生まれると思っています。

保護者の方々でも、申込書など記入をしていただく際に、その方の字によって、その方がどのように学びを重ねてきたのかが推測できたりします。時代が変わっても、書くことの重要性は変わりませんし、そのなかで丁寧に漢字で名前を書くことは、非常に大事な筆記力であると思います。

いかがでしょうか。

お子様の小テストや持ち物にご覧になって、どういった名前を書いているのか、改めて確認していただいて、必要ならば適切なアドバイスをお子様にしていくことが大事だと思います。

その際に少しでもこの記事が参考になれば幸いです。

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