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私の育児観の中心となっている本『お母さんの敏感期』

お勧めの本
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小中学生を相手に教える仕事をしている私がいつからか感じていた違和感や疑問点を確固たる信念に変えてくれた本がこの『お母さんの敏感期』相良敦子著です。

就学すると動き出す親達

延べ2000人以上の小中学生を相手に教えてきたなかで、時々勉強がうまくいかずに苦しんでいる子どもに出会います。

教える職について間もないころは、そういう子どもに対して、より丁寧に教えることで、子どもの弱点をなくしてあげようと努めていました。

 

ただ、あるときから問題点はもっと前、つまり就学前にあると感じるようになりました。

 

勉強が苦手な子ども達は

・話が聞けない

・忘れ物が多い

・文字を書くのが苦手(筆圧が薄い、書き順がめちゃくちゃ)

・鉛筆の持ち方がおかしい

・机から物をよく落としてしまう

などといったように教科の学力を上げる以前での課題点が浮き彫りになるケースが多かったのです。

ですので、私は目の前の生徒を見ながらも、その生徒の課題点が生まれるきっかけや時期がどうであるのかについて思考することが多くなりました。

 

現在の日本の教育では、小学校に上がると同時に成績がつけられるようになります。

すると親御さん達は、当然我が子の成績が気になり始めます。

いわゆる良い成績ならば心穏やかに、そうでなければ危機感を覚えたり、場合によってはそれは鬼気迫るものになったりもして、習い事や塾の検討を始めたりします。

 

就学がスタートし、我が子が評価を受けることになったときに、親御さんは動き始めるのです。

 

しかし私は、正直それでは遅いと思っていたのですが、その感覚を確信あるものに変えたのがこの「お母さんの敏感期」でした。

ハイハイしている赤ちゃんを歩行器に乗せるということはどういうことか

そもそも私達人間も動物です。

お母さんのお腹から生まれて、少しずつ脳や感覚器官、運動器官が形成されながら成長していきます。

そしてそれぞれ発達段階で重要な時期があり、その時期に適切な刺激を与えることが極めて重要であるということを、この本は教えてくれます。

例えば、人間が歩行できるようになるまでの段階は四つあり、その第三段階は「重力にさからって、自分の手と膝とでからだを起こし、巧みな技術をもって床をあちらこちらに動きまわるようになる『四つん這い』の時期」です。

 

この四つん這いの時期に、歩行器に乗せて歩いているように補助してあげることは、子どもの四つん這いの行動を奪うことになります。

 

四つん這いをしているときに見る光景と、歩行器で見るそれとは違いますし、四つん這いをして得られる脳への刺激は、歩行器では得られません。

 

では果たしてこの時期に歩行器は子どものためになっているのか?

生物としての人間の成長に適した環境を提供する教育「モンテッソーリ教育」

「お母さんの敏感期」は、端的にいえば、こういった人間の成長とその時に受けるべき刺激を中心とした環境づくりの大切さについて書かれています。

 

そしてこの本は、イタリアのマリア・モンテッソーリという方が作り上げた『モンテッソーリ教育』とその実践を書いているもので、私はこの本を読んで、教育や育児に対する考えを根本から変えさせられる体験をしました。

 

私の育児観の中心はモンテッソーリ教育です。

日本の教育の底上げは、幼児教育の改革

私は、今の日本をよりよくするために教育の役割は非常に大きいと思っており、またそのカギとなるのは幼児教育だと思っています。

 

「息子の遠視①」の記事でも書きましたが、視力は6歳頃に完成すると言われています。

これと同じように、人間の、生物としての多くの能力の開発は、就学前に完結しているものが多いといえます。

ならばその時期までに、それぞれの能力を効果的に開花させるための環境づくりをしっかりしていくことが何より大切だと考えています。

私が今育児に力を注いでいる理由もここにあります。

息子の未来を拓くのは、幼少期の今だと思うのです。

興味がある方はぜひ読んでみてください。


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