この本は、子育てをするうえで知っておくとよいと思われることを、
パパママの『子育ての予習』というスタンスで書かれています。
内容はもちろん、モンテッソーリ教育についてのことなのですが、
平易な文章で読みやすく、かつためになる情報が満載です。
子どもには、何かに強く興味を持ち、集中して同じことを繰り返すある限定された時期があり、
それをモンテッソーリ教育では『敏感期』と呼んでいます。
例えば、
何をするにもいつものやり方、いつもの場所、いつもの順序じゃないとイヤだ!
となる『秩序の敏感期』というのが4歳くらいまであって、
特に2歳半から3歳くらいがピークなので、
この時期は部屋の模様替えや引っ越しなどでも注意が必要だとか。
私達大人が普通に行っていることが、
子どもにとっては大問題であったりして、
泣いたり愚図ったりする原因だったりするのです。
(そういえばうちの子も…と思い当たることありませんか?)
このほかにも子どもには、様々な敏感期が存在するのですが、
そのほとんどが、0~6歳までの乳幼児期に集中しています。
つまり就学前です。
私は、私達親はもっと幼児教育に注目してほしいと思っているのですが、
その理由がここにあります。
子ども特有の敏感期を知らないまま、
子どもの行為をいたずらだと勝手に判断して、
その行為を強引にやめさせてしまって、
結果その敏感期に育つはずだった能力が育たなくなる、となったら
まさに悲劇です。
ただ、実際に知らず知らずに子どもの活動を、
親の身勝手な解釈で制限しているケースは多々あるかと思います。
それが危険信号であるということ、
この本を通じて知ってもらいたいと思いますので、
興味が出たらぜひ読んでほしいです。
小学校に入る前までがひとつ重要なポイントであることが分かるかと思います。
かといって、『早期教育』のような、知識の詰め込みを先んじて行なうことでは
全くありません。
モンテッソーリ教育の本質は、
『子どもは自ら育つ力があるので、親はそのための環境を整え、援助する』
にあります。
この教育の創始者マリア・モンテッソーリは、イタリア人初の女性医師でして、
医学、生物学、心理学といった幅広い学問を土台として成り立っている、
非常に体系立てられた教育であると思います。
生物としての子どもの発育と、それに見合う環境の提供が、
健やかな子どもの成長になるというのはとても共感できます。
この本を通じて『予習』することで、
少しでも育児をスムーズにできると、
パパもママも余裕が生まれるかと思いますので、
ぜひ手に取って読んでみてほしいと思います。
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