うちの子、お風呂は嫌がらないんだけど
湯船に浸かりたがらなくて…。
こんなお悩みの方いらっしゃいませんか?
我が家の3歳の息子はやんちゃ坊主で、お風呂も一苦労な時があります。
お風呂そのものがイヤだという時もありますが、最近困っているのが、息子、湯船に浸からない問題。
寒暖の差が激しかったりすると、湯冷めを起こし、鼻水がタラ~→咳が激しくなり→発熱(息子の風邪のパターン)という流れになってしまいます。
今回は、湯船に浸からないお子さんをなんとか湯船に浸からせる工夫を紹介しようと思います。
リラックスお風呂タイムだったはずが…
「パパと入る~」
そう言って私とお風呂に入ることはそんなに嫌がらない息子。
脱衣所で服を脱ぐときも、「負けないぞ~」と言った感じで楽しみながら服を脱いで風呂場の扉を開けます。
中に入って体を洗ったりすることも、そんなに愚図ったりせず、一緒に歌も歌ったりして、私自身もリラックスしてお風呂タイムを楽しんでいたのですが…。
湯船を嫌がる息子「つめたいのがいい~」
いざ湯船に浸かろうとすると、息子は浴槽のへりに座って足湯状態で、なかなか湯船に浸かろうとしません。
「風邪ひくよ」と私が促しても
息子「つめたいのがいいから~」
私「じゃあちょっとだけ入ろう」
息子「熱いのはいやだから~!」
私「だって寒くなったら鼻水出ちゃうよ」
息子「鼻水出るのがいい」
私「じゃあ、英語で10言えたでしょ。それ言って入ってみてよ」(←なんとか息子にヒットするネタを検索する私)
息子「いやだ英語で10するのやりたくない!」
私「だって体があったまらないと風邪ひいちゃって、あとで痛い痛いだよ!」
息子「風邪ひくのがいい~、熱いのヤダ、ヤダ!絶対にヤダ!」
「風邪ひくのがいい」とまで言って絶対に譲らない息子と、なんとかして湯船に浸からせようとする私の攻防が続き、何を言っても聞かない状態に。
3歳の息子には、湯冷めをして体が冷えて、体調不良につながる、なんていうことは、知識としても知らないし、温まること自体が嫌でしょうがないので、言うことを聞くはずがありません。
ですので、結果として最終的に私が羽交い締めをして強引に湯船に浸からせました。
その間もちろん息子は「いやだ~!」と大号泣。お風呂の呼び出し音を押して妻を呼び、号泣する息子に「どうしたの~?」と言いながら妻が息子を引き取る。あとに残った私は、どっとあふれた疲労を感じながら、なんとかならないものかと解決方法を考えました。
その数秒後、なんとなくある名案が浮かび、次の日にそれを試そうと思いました。
そしてその案が浮かんだ瞬間、なんとなくうまくいくんじゃないかなという予感も同時にしていました。
浸からせようとしなくていい 浸かりたいと思わせればいい
次の日。
再び息子とお風呂に入った私は、いつものように息子の体を洗って、息子を湯船に入れようとします。
ここから息子の足湯状態がスタート。
昨日はここで湯船論争がスタートしていました。
しかし今回はそうはせず、私は自分の体を洗います。そして洗い終えたあとに、私が湯船に浸かるときに、息子にこう言いました。
私「ちょっとさあ、パパ、ギリギリ選手権やってみようと思うんだけど」
息子「何それ?」
私「いいからちょっと見ててよ」
そういって私は湯船に入り、全身をお湯に浸し、顔の口のあたりまで湯船に浸かった状態でしばらく息子の顔を見ます。息子はこれだけ湯船に浸かっている人をおそらく初めて見たことになると思います。
それで、なんだか興味深そうな笑顔で、息子は私の様子を見ています。
そしてしばらくして私はちょっと大げさに顔を上げて
「プハー!これがギリギリ選手権なんだけど、できる?」と尋ねました。
すると息子は何も言わずに湯船に浸かり始め、私がやったのと同じように口のあたりまで湯船にどっぷり浸かりました。
そしてパッと体を起こし、私に「できるよ」と言いました。
すごいじゃん!ギリギリ選手権できるんだあ!と私が言うと、息子は笑顔で「うん」と答えます。
そのまま何回かお互いギリギリ選手権で湯船に浸かりました。
息子は私が浸かるよりもさらにギリギリまで、湯船に浸かるのを楽しんでいました。
昨日とは全く違うお風呂タイムを満喫し、呼び出しボタンを押して妻を呼びました。
お風呂の扉を開けて息子を迎え入れた妻が開口一番、
「すごいねえ!ほっぺたすごく赤いね!ちゃんとあったまったんだね。えらいねえ~」と言うと、
扉の向こうから
「パパとギリギリ選手権やったんだよ~!」と元気に答える息子の声が聞こえました。
親が「やってほしいこと」を、子どもの「やりたいこと」にいかに変えるか
先ほども書きましたが、湯船に浸からない息子にどう浸からせようか考えていたときに、浮かんだのが「ギリギリ選手権」で、それが浮かんだときに、きっとうまくいくのでは、と予想できました。
その理由は、最近息子がハマっている図鑑『講談社の動く図鑑move 動物』にあります。
この図鑑は、DVDが付属でついていて、息子はこれを見るのが大好きで、一部ナレーションを覚えてしまうこともありました。
そのDVDのなかに「びっくり!ギリギリ選手権」というコーナーがあり、がけっぷちで生活するヤギを紹介しています。
息子はよくこれも見ているので、この「ギリギリ選手権」という言葉を使って息子に伝えれば、おそらく息子ならやりたがるだろうと思えました。
今回の作戦の成功は、自分にとって少し意味のあるものになりました。
それは、息子なら「こうするはずだ」ということがそのまま結果につながったからです。
今後の育児でも、この「息子ならばこうなるはず」を打開策として考える視点を加えたいと思います。
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