3歳の息子は食事が苦手な様子。
好き嫌いも激しくなってきて、なかなか食卓に出てきたものを食べてくれません。
これにはママもいつも苦労している様子。
料理ができない私は、一緒に食事をするなかでサポートするしかありません。
ここでは、子どもの食事についてと、『食べない』を少しでも『食べる』に変えることに成功した例をご紹介します。
そもそも食事に興味がない…
息子が、妻の『ご飯だよ~』に対して目を輝かせる割合はせいぜい3割程度。
そのとき遊んでいるならば、その遊びを中断して食事に向かうということもそんなに簡単なことじゃありません。
そして目の前のご飯を見て、第一声で『パン食べたい~!』と暴言を吐いたりします。
せっかく作ってくれたママへの配慮をすることも、当然ながらできずに、なかなか食事が進まないことが多くなります。
食事をすることにそもそも興味がないので、ただ単純に座って食べるという行為は、彼には苦行になっているのかもしれません。
感度が抜群!?だから嫌いが余計嫌いになる!?
育児トラブルのなかでも、食事というのはどのご家庭も困っているケースが多いと思います。
こちらは『少しでもいいから食べさせたい』のに、子どもは『まったく食べたくない』。
真っ向から対立する問題を、どう解決していくかについて、少しだけ子ども側から覗いてみました。
私達人間の下には味蕾(みらい)と呼ばれる、味を感じ取る器官があります。
これは大人になるにつれて減少していくとのことで、この味蕾の数が多い子どもの場合、私達大人より味覚が敏感であると言われます。
そのため、彼らの『嫌い』は、私達大人の『嫌い』をはるかに凌ぐ異次元の世界の出来事なのかもしれません。
先日も息子が、大好きな玉子焼きにほんのわずかに入っていたネギを感知して『食べない!』と言っていたのは、ある意味感心してしまいました。
またある時は、私と遊んでいるときに、いきなり『ブロッコリーの匂いがする』と言って、私が『は?』と思っていたら、台所で料理していた妻が『え?よく分かったねえ!』と言ったりして、『なんだ!?この子の嗅覚は?』と不思議に思ったりもしました。
もしかすると子どもの『食べる』行為は、私達大人のそれよりもずっと繊細なことなのかもしれません。
食事の時間を楽しくするための工夫する
そういった背景も認識したうえで、それでも少しでも『食べる』という選択をしてもらえるように、私は、ただ単純に座って食べるという行為ではなく、少しでもその瞬間が楽しいと感じるようにと想像して行った作戦で、うまくいったのは以下の二つをご紹介します。
①大好きなアンパンマンのキャラクターと食事をする
これは3歳になる前後で行ったことですが、息子が大好きなアンパンマンのキャラクターの『だだんだん』のおもちゃを食卓に持ってきて、『ほら、だだんだんが見てるよ。一緒にご飯食べてごらん』と促し、息子が食べると『すごいねえ!』とだだんだんがしゃべっているように私が褒める。
それに笑顔になって息子がもう一口食べる、というような形で食事が進みました。
これは普段の遊びで行っていることの一幕を、食事の場で再現することで、少し楽しく感じながら食事が進んだのではないかと思います。
②ご飯を食べたら息子がパワーアップしたようにリアクションする
これは最近やってみたのですが、アニメのドラゴンボールの孫悟空の必殺技『かめはめ波』を息子にやらせて、ご飯を食べる前と後で、明らかにパワーが違うというリアクションを私がするという作戦です。
私『ちょっとそれ食べてから、かめはめ波やってごらん』
息子、一口食べる。その後
息子『か~め~か~め~、波!』(息子はかめ『は』め波をかめ『か』め波と言ってます(笑))
私『うわあ、すごい強いよ!今のパワーすごいよ!もう一回食べてやってみて!』
息子、もう一口(さっきよりたくさん)食べて、
息子『かめ~かめ~、波!』
私『うわあああああああ!』
息子『すごいでしょ!いっぱい食べたから強かったでしょ!』
これは、たくさん食べたら派手なリアクション、ちょっと少なかったら、リアクションも少し弱めにするなどして、継続的に食事をさせることがしやすい作戦でした。
③子どものいたずら心を活用する
子どもはいたずらが大好きですよね。
そのいたずら好きをうまく活用してみようと思い、ふと浮かんでやってみて効果があったのが、『真似っこをさせる』こと。
やり方は以下の通りです。
私『今からパパはご飯を食べるけど、絶対に真似しないでね』(本当は真似して食べてほしいのですが、そのために、逆に真似してほしくないという気持ちを力説するとより効果的です)
息子はニヤッと笑って『うん』と答えます。この瞬間、うまくいくと思いました。
そして私がご飯を口に入れると、息子も同じようにご飯を口に。
私『もう、真似しないでって言ったでしょ~』
息子(笑顔で)『ごめ~ん。もう一回』
私『じゃあ、玉子焼き食べるから、真似しないでよ』
息子『うん』と言いながら玉子焼きを取ってモグモグ食べます。
このように、子どもに『同じものを食べないで~』とか『パパの真似しないで~』と言っておくと、いたずら心が働いて、真似してやろうという行動に出ます。実にいい顔で食べてくれます。
また、子どもと親で食卓に出されているものが違うこともありますので、真似ができないケースもありますね。
そういう場合は、飲みこむタイミングについて真似させることで応用できます。
私『パパはこのレタス食べるけど、噛んだあとにゴックンって飲みこむの、真似しないでね』
息子(再び笑顔で)『うん』
そう言って息子は目の前のご飯を口に入れてモグモグし始めます。
私『(レタスを噛みながら)さあ、もうゴックンしようかなあ…』と言うと、次の瞬間、
息子『ゴックン!』
私『もぉ、ゴックン真似しないでって言ったじゃん』
息子『ごめん、もう一回』
これはかなり効果がありました。
しかも楽しそうに食べるので、こちらも嬉しくなりました。
④食べながらできる遊びをしながら食事をする
これは家族全員でできることです。
我が家では、『しりとり』や『イントロクイズ』をしながら食事をしています。
しりとりは、最近息子に教えてちょっとしたときによくやるのですが、ご飯を食べながらでもできるので、時々やります(というか、息子から『しりとりやろう』と言ってくるので、妻と私がそれに乗っかってやります)。
間違えてしまったり、答えるのが遅くなってしまったりしたときに、『ブブー、じゃあ食べて~』なんて言うと、笑いながらご飯を口に持っていきます。
同様に、『イントロクイズ』も食事をしながらできる楽しい遊びです。
好きなテレビ番組の主題歌や、幼稚園や保育園で習ったり、家にあるおもちゃから知った童謡など、そこそこ豊富なラインナップで楽しめます。
息子はしっかり食べながら、問題に答えたり、問題を自ら出したりして楽しんでくれています。
まとめ
子どもの食事について考えていて改めて思ったことは、3歳という幼児期の子どもにとっては、食事することそのものの価値や重要性が分からないので、ただ単に『食べなさい』と伝えることは効果的でないということでした。
食事の本質とは離れてしまうのかもしれませんが、少しでも食事という場が楽しいと感じられるようにすることが、ひとつカギになるように思います。
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