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文武両道とは何かを考える

学力について
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『文武両道』という言葉があります。

意味は、

文事と武事、学芸と武芸の、その両道に努め秀でていることを指す語で、現代においては、学問と運動のどちらも優れた人物に対して用いられています。

小中学生や高校生でいうならば、

学問は日々の学習、運動は習い事や部活動などがこれにあてはまり、

その両方が優れている人に対して

『あの子は勉強も部活もよくできて、ホントに文武両道だね』などと使われますね。

 

さて、私はこの文武両道について子ども達に伝えるときは、

少し違った解釈で伝えるようにしています。

文武両道の源になっているものは何か?

子ども達に文武両道について考えてもらうとき

まず文武両道の意味を聞いてみます。

多くの子ども達は、『勉強と部活やスポーツの両方が良くできる人のこと』といった感じで

先ほど書いた意味と同じようなことを答えてくれます。

 

ここから少し深く掘っていきます。

『じゃあ、その文武両道な人をもう少し詳しく見てみよう。

今ここに、勉強と部活動が両方優れた成績を出しているA君がいるとするね。

そのA君の、学校での勉強の様子を想像してみよう。

どんな感じかな?』

 

こう聞くと、たいていの子どもが

『まじめに勉強に取り組んでいる』とか『ノートとかもちゃんと取っている』とか

『忙しくても宿題とかちゃんとやってそう』『復習をちゃんとしていそう』

といった想像をします。

 

次に

『じゃあ今度は、その人の部活動の様子を想像してみよう。どんな感じかな?』

と聞きます。

先ほどと同様

『一生懸命に取り組んでいそう』、『サボったりは絶対しない感じ』や

『うまくできるまであきらめなさそう』とか『自主練習とかもやっていそう』

などといった想像をします。

 

そしてこのあと、こんな質問をしてみます。

『じゃあさ、みんなが想像しているこの文武両道な人が、

今勉強をしているとするよ。想像してね。

さあ、この人は勉強中に、放課後の部活のことを考えてると思う?

 

皆『思わない』と答えます。

続けて、

『じゃあこの人が、今度は部活動をしているとするよ。

そのときに、今日の授業のことや宿題のことを考えながら部活をしていると思う?

 

先ほどと同様、答えは子ども達の答えは『ノー』です。

 

私は、ここに文武両道の捉え方、伝え方があると思っています。

つまり、文武両道とは

『目の前のことに全力を注げる力のこと』だと思うのです。

 

今勉強しているのであれば、そのことに全力、放課後の部活動のことなど一切考えない。

今部活に取り組んでいるのであれば、勉強のことなど頭の片隅にもない。

こういった人を遠目から見たときに、

結果的に『勉強』も『部活動』もしっかり頑張れているように見えるのだと思います。

文武両道を目指すために必要なことは

文武両道を『今、目の前にあることがらに全力を注げる力』という新しい解釈で捉えると

その文武両道に近づくために必要なことが分かります。

 

それは、『目の前のことに全力でぶつかること』です。

そのためには、集中力や継続力が必要です。

また、今やっていることが何につながっているのかが明確になっていること、

つまり目標や目的があることも必要になることもあるでしょう。

今の子ども達は時間に追われることが多いですから、

限られた時間のなかでしっかりやり切れる行動の管理も必要になるでしょう。

 

こう考えていくと

子ども達が日々ぶつかっている目の前のことに

どれだけ本気でぶつかっているのか、ぶつかっていけるのかで

こういった力が養われていくと思います。

そしてそれが文武両道へとつながっているのだと思います。

 

『文武両道』を目指すならば、

まずは目の前のことに対する一歩をどう歩むか

 

こう伝えることで、

目の前のことに対して、

より丁寧に、より真剣に取り組もうとする子ども達の姿が見えてきます。

 

 

お子さまと『文武両道』について

話をすることがあったときには、

ぜひ参考にしていただければと思います。

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