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小中学生がテストでケアレスミスをなくすために必要な力とは?

学力について
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今回はケアレスミスについて書こうと思います。

お子さんがテストを受けたときによくある光景がこちらです。

母さん、今日のテスト、結構うまくいったかも!

あら、良かったわね!テストの点数が楽しみね。

数日後、テストが返却された日。

今日テスト返されたんでしょ?結果はどうだった?

…。76点だった…。でも、ホントは84点だったはずなんだけど…。

…あら…。残念…。もう少ししっかり勉強してたほうが良かったんじゃない。

子どもが言っている、ホントは84点だった、というのは、返された答案と模範解答を見て気づいた、ケアレスミスをさしていて、それができていたら84点だった、ということです。
子どもからよくこういうセリフを聞きませんか?気持ちは分かるのですが、この『ホントは84点だった』というのは正しくなく、その子の『ホントのテスト結果が、76点だった』のです。
ミスがなければあと〇〇点上がっていたとどんなに嘆こうが、テスト結果に上乗せされることはなく、答案用紙に書かれている得点がリアルなその子の結果になるのです。
ケアレスミスはなぜ出てしまうのでしょうか?ケアレスミスを防ぐにはどうしたらいいのでしょうか?

ケアレスミスを出ないようにする必要はない!?

ケアレスミスとは、文字通り、注意が足りなかったことによって発生したミスです。

ケアレスミスによる失点というのは、テストを受けたお子さんも非常に悔しいでしょうし、親御さんとしても歯がゆい思いをされると思います。

とはいえ、テストを受けるという特殊な状況のなか、多少の緊張感が伴うのは当然で、そのなかで全くケアレスミスをするな!というのも、なかなか難しいかと思います。

ですので、私はこのように考えています。

ケアレスミスは起こって当然のものである。

え?起こっていいの?じゃあ得点はどうなるの?

そう思われる方もいるかもしれません。ですので、もう少し細かくお伝えすると、

『緊張感のあるテストのなか、ケアレスミスは起こって当然であるというスタンスに立つ

ということです。

そしてそのスタンスに立ったうえで、

『起こってしまったケアレスミスをテスト時間内に修正をすることが大切』

だと考えています。

出てしまったケアレスミスをどう修正するのか?

では、ケアレスミスは起こってしまって当然というスタンスに立って、それを時間内に修正するにはどうすればいいか?それはズバリ、『見直しをする』ということです。

 

え?見直し?そんなのみんなしてるでしょ…。

またこのように思われる方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、この『見直しをする』ということについて、果たしてどれくらいの子どもが自分なりの方法論を持っていると言えるでしょうか。

またどれくらいの子どもがその重要性を考えているでしょうか

私は、見直しをする力について、子どもも親御さんももっと深く考えていってほしいと思います。

見直しはいつしているのか?

では、まず見直しとはいつするものでしょうか?

見直しは、普段のミニテストや定期テスト、また入学試験といった筆記テストの実施時間内で、自身が問題を解き終わって余った時間を使って行うものです。

ということは、見直しをするときというのは、テストを受けているときの余った時間であって、逆に言えばそれ以外にするときはないといえます。

私はまずここに注目してもらいたいと思っています。

見直しというのは常にテスト時間内でのみ行われるものなのです。

普段の教科のように、授業があるわけではありません。

つまり、見直し力は常にぶっつけ本番のテスト中でのみしか養われないのです。

見直しの方法論について

そのぶっつけ本番のテスト中にのみ行われる見直しを、いったいどのようにすればいいのでしょうか?試しにお子さんに問いかけてみてください。

テスト問題解き終わったあとに、時間が余ったらどう見直ししてるの?

ん?見直し?まあ、普通に最初からもう一度見直しているよ。

お子さんの答えの大半はこのような形だと思います。

なぜならほとんどのお子さんが、見直しについて深く考えたことがないと思うからです。

つまり、ほとんどのお子さんにとって、見直しの方法論はあってないようなものだと思います。

残念ながら、これではケアレスミスの発見には至らないことが多いと思います。

 

考えてほしいのですが、緊張感のあるなかテストを受けて、一問また一問と問題を解いていき、やっと全問解き終わったあとにはじめて見直しがスタートするのです。

見直しの方法論もないなかで、その見直しをする時の緊張感や集中力が、問題を解き始めた時より良い状態である保証がどこにあるのでしょうか?

見直しでケアレスミスを発見するためには、最初に解いたときの集中力を超えて問題に向かう必要があるのです。

お子さんが、

最初に解いたときは答えが『ア』だと思ってたんだけど、見直しで『イ』に変えたら×だった。最初の『ア』で合ってたから答えを変えなきゃよかったよ…。

というような経験をしたことがありませんか?

これはまさに、見直しのときに集中力が、最初に解いたときの集中力を超えられなかったがゆえに起きた現象だと思います。

ではどうすればいいのか?

答えは簡単です。

見直しの方法論を確立し、それに従って見直しをするのです。

見直しの方法論を確立しよう!

見直しの方法論を確立する、こう書くと何か大変そうに思われるかもしれませんが、そんなに難しいことではないと思います。

私は、見直しの方法論の確立とはズバリ、

『テーマを持って見直す』ことであると思っています。

 

テーマを持って見直すというのは、言い換えれば、注意を払うべき箇所を明確にして限定し、その一点だけに全神経を集中させることで、ミスの発見を行うということです。

 

例えば英語のテストに関してでしたら、

①英作文問題で、文頭が大文字に、文末がピリオドかクエスチョンマークがついているかだけに注目して見直す。

②英作文問題で、書かれている条件(語数指定・疑問文にするのか否定文にするのかなど)に合っているかどうかだけに注目して見直す。

③英作文問題で、指定されている語数になっているのかだけに注目して見直す。

④語順整序(並べ替え)問題で、全ての選択肢を使っているかどうかだけに注目して見直す。

⑤長文読解問題の選択問題で、正誤について(合ってるものを選ぶのか、間違っているものを選ぶのか)だけに注目して見直す。

 

といった感じです。

この、一点集中の見直しの力が、最初に問題を解いたときの集中力を超えるようにすればいいのです。

もちろん、この方法で必ずケアレスミスが全て見つかるわけではありません。

ただ、なんとなく、方法論もなく、前から順番に見直していただけよりはずっと効果的なはずです。

ぜひ、お子さんと見直しについて話してみてほしいと思います。

まとめ

今回はケアレスミスについて書きました。

私は、ケアレスミスの撲滅は、見直し力にかかっていると思っています。

お子さんの実力がしっかりテスト結果と直結するように、見直す力を高めていってほしいと思います。

 

先ほども書きましたが、見直しの力は、ぶっつけ本番のテスト中でしか養われません。

ということはつまり、日々の小さなテストの余った時間の使い方(見直しの仕方)で、発生してしまったケアレスミスの撲滅を可能にしていくのだと思います。

練習でできないことは本番でもできないと思いますので、ぜひ普段の見直しについて考え、手を打ってほしいと思います。

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