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息子のつぶやき②

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ある日のこと。

幼稚園から帰ってきた息子のことで、妻が教えてくれた。

その日息子は幼稚園でたくさん泣いてしまったとのこと。

その理由は、折り紙が上手に折れなくて、大泣きしたとのこと。

妻からのLINEでそのことを知って、胸が痛みました。

得手不得手があるのは当然だし、できないことや苦手なことがあるのも自然なことです。

ただ、泣き続けていた息子を想像すると…胸が痛み、なんとかその涙を流さなくて済むようにさせてやりたいと親として思いました。

だから次の日、息子と話をしました。

私『ねえ、昨日たくさん泣いちゃったんだよね』

息子『…うん…』

私『なんで泣いちゃったの?』

息子『…折り紙できなくて、だからいっぱい泣いちゃったの』

私『そっかぁ…。でもね、できなかったりして、失敗してもいいんだよ』

息子 突然泣きそうになりながら『嫌だあ。できないの嫌だあ』

慌てて私は息子を落ち着かせるようにして

私『ちょっと待って!ほら、ちょっと考えてごらん。ほら、例えば、パズル上手でしょ?』

息子『…うん…』

私『最初から上手だった?パズルやってすぐ全部できた?できないときもあったでしょ?』

息子『うん』

私『最初は失敗してたでしょ?でも、ずっとやってたらできるようになったでしょ?』

息子『うん』

私『だから、失敗するのはいいんだよ。いっぱい失敗してもずっとやってると、できるようになるんだよ』

息子『そっか』

納得したというよりは、ふ~んという感じで捉えているような印象でした。

それからも、息子と一緒に過ごすときに、ちょっと失敗してしまったとき(走ってて転んでしまったり、うまく着替えができなかったり、乗っているストライダーが倒れたり…)には、『失敗してもいいんだよ』と伝え続けるようにしていました。

それから1週間ほどたったある日。

妻と息子と三人でデパートに買い物に行きました。

ランチを食べたり、洋服を見たり、突然出現するガチャポンを見て『やりたい~!』と叫ぶ息子を制したり…気づくと私はドッと疲れていました。

最後に妻が立ち寄りたいという店の前で、息子と待っていることにした私。

目の前には、マッサージチェア5分間100円。

ふだんはこういうものにお金はかけないのですが、疲労がたまっていた私は、迷わずそれに座りました。

興味深々の息子には『パパ、足が今痛くて、このマッサージでパワーアップさせてね』と伝えると、行儀よくその場で待ってくれています。助かる~。

100円入れてマッサージが始まります。お、これはいいと思い、疲れの溜まっている足のマッサージ部分のレベルを強くしようと思い、ボタンらしきものを押します。

すると、お目当てだった足のマッサージ部分がストップ…。

ん?どうした?と思い、私は背もたれから起き上がってボタンを見てみると、

それは『強制終了』のボタン。

安全のため、過度にマッサージがされないように配慮されたボタンのようでした。

おいおい。終了されちゃ困るんだよ。

そう思いながらボタンを押します。

しかしもう一度押しても、足の部分のマッサージ機能が一向に復活しません。

私は焦って何度も何度もそれらしいボタンを押します。

長押ししたり、連続で押したり。それでも足部分は全く反応しません。

背中や腰部分は一定の速度でマッサージをし続けていますが、前かがみになっている私は全くマッサージされません。それでも無言で機械は職務を全うし続けます。

そっちはいいからこっちが動けよ!

イライラしてきている私。

息子はそんな私の様子を不思議そうに見ていて、

息子『パパ、どうしたの?』と問いかけてきます。

慌てて私は

私『パパね、足のマッサージしたいんだけど、ボタン押したら動かなくなっちゃってさ。ちょっと待っててね』

そう言いながら焦って何度も何度も押し続ける私。それでも全く動かない。

ああ、もう駄目だ!どんどん時間がたっちゃう!足のマッサージがしたいのに、意味なかったし!なんだよこれ!

息子『パパどうしたの?』

私『もうこれダメなんだよ!全然足のところが動かなくて!パパ足だけをやりたかったのに!』

私はホントにイライラしてました。すると息子が一言

『パパ、失敗してもいいんだよ』

 

え?

 

続けて息子は、

息子『パパ、足のところが失敗したんでしょ』

私『うん』

息子『足のところやりたいのに、いじわるだねえ』

私『ううん。いじわるじゃないよ。パパが間違えてボタン押しちゃったんだよ。パパ失敗しちゃったよ。でも失敗してもいいよね』

息子、少し笑いながら『パパ失敗しちゃったんでしょ?失敗してもいいんだよ』

 

しばらくしてマッサージ機が止まりました。私の足はほとんどマッサージされませんでした。

でも全然かまいません。

息子に失敗してもいいって、教わりましたから。

 

きっと君は日々成長していくなかで

このときつぶやいた一言も忘れてしまうだろうね。

でもパパは忘れないよ。忘れたくないよ。

だからここに投稿しておきます。

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